無銭優雅
山田 詠美
幻冬舎 刊
発売日 2007-01-31
オススメ度:★★★★
年齢的に…文は素晴らしい 2009-08-22
正直、二十代の私には四十代がニャーニャーベタベタしまくっている、ということが想像(イメージ)も出来ないしリアルじゃなさすぎて…
もっと年を重ねてから読みたいかな。
相変わらず、山田詠美の文章、表現、言葉、リズム…素晴らしい!
キモチワルクナイデスカ?? 2009-01-19
この主人公の二人、ちょっと。
慈雨のほうは、まあ、許すとして、男の方、あ〜あ、苦手、キモイ。
でも、文体とかはさすがです。
挿入される作品のスクラップとかの選び方とかもステキ。
でもやっぱり、この年齢で、こういうのって、まあ、実際いるのかも知れないけど、 でも、それを延々、やられると、やっぱり、キモイ。
心中する前の日の心持ち 2008-07-15
「心中する前の日の心持ちで、これからつきあっていかないか?」
こんな会話で幕を開ける小説を、あなただったらどんな物語が繰り広げられると思います?
しかも作者は山田詠美。
私は正に「繰り広げられる」とも言うべき、 切った張ったの大恋愛物語が始まると思いましたよ。
でもその実態はのーてんきに生きる40代独身男女の脱力系恋愛小説。
はっきり言って新ジャンルです。
縁側でじゃれ合いながらつづる2人の会話が本当にバカバカしい。
でもとても素敵です。
何で素敵かというと、のーてんきに生きる才能をこの2人は美しく見せつけてくれる。
覚悟があると言ってもいいかも。
「恋愛は中央線でしろ。」
名言です。
のーてんきに生きられるのは自分を甘やかしてくれる人がいるからで、 甘やかしがいのある人がいるからである。
こういうことを気負いなく思うためには、 元からある才能を年月をかけて鍛えてこそたどり着けるのだと思う。
主人公が相手の男に好きな四字熟語を聞くシーンは特にスゴイ。
これはとてもじゃないけど私には言えません。
でも、こんなにぬくぬくとしたお話にもすっと刃物を入れてくるのが山田詠美の怖いところ。
バカ話のひとつが登場人物の悲しみを残酷に際だたせる。
やはり、能天気に生きるのは才能がいるのです。
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