顰蹙文学カフェ
高橋 源一郎 /山田 詠美
講談社 刊
発売日 2008-06-06
オススメ度:★★★
若者・バカ者・よそ者 2008-07-11
高橋源一郎、山田詠美ともに好きなので即買い。
なぜ『顰蹙文学カフェ』なのかというと、「新人は、『若者・バカ者・よそ者』でなければならない」と言った田中康夫の秀逸な発言がきっかけである。最近少なくなってきたが、顰蹙を買う(買っていた)バカ者作家を呼んで話をしよう、ということになったようだ。しかしそれなら大物作家たちの余裕よりも「若/バカ/よそ者」作家の放言を聞きたい。もう少し若い作家を呼んで欲しかった。その意味で中原昌也のセッションが貴重。
買いですが・・・。 2008-06-26
「顰蹙」をキーワードに各章一人のゲストを交えての鼎談集です。「顰蹙」という言葉から、てっきり「文学賞メッタ斬り」のような辛口の内容かと思っていましたが、文学への屈折した愛情(現在文学が置かれている状況に原因すると思われますが)を感じさせる内容になっています。ただ、中原昌也氏、車谷長吉氏、古井由吉氏などの言説には、作品やインタビュー等から受けるイメージとあまりにも合致していて、少し穿った見方かもしれませんが、そのように努めて振舞っているように読めてしまいました。しかし、個人的には瀬戸内寂聴氏の回が最も楽しめたのは、テレビや通販のカセット(いつぞや実家に帰ったら、母が購入していました)で知られる語りの、それこそ「芸」なのかもしれませんが、その口さがない悪態ぶりにはある種のカタルシスがありました。
作家が作家と本音で語る 2008-06-09
文壇の課長クラスによる鼎談集。全体にとても面白く読んだ。みなさん、のびのびと裏話的なこととか、生の声で本音を語っていて興味深い。そして古井氏や車谷氏、中原氏のような枯れた人の話を読んでいると、二人とも特権意識が高いんだなあ、と思った(含羞に欠けるようにみえてしまうというか。もっともそれこそ「顰蹙文学カフェ」たるゆえんでもあろうし、コントラストの問題なのかもしれないけど……)。でも、少なくとも中原氏は本当に単純に書くのが嫌いなんだと思うけどなあ……。
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