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山田詠美の小説は官能的な心理描写や身体器官の描写が本当に秀逸です。快楽に肯定的に生きるエネルギッシュな人を描くポンちゃんの作品を紹介しています。
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いま聞きたいいま話したい |瀬戸内 寂聴 /山田 詠美

いま聞きたいいま話したいいま聞きたいいま話したい
瀬戸内 寂聴 /山田 詠美
中央公論新社 刊
発売日 2002-02
オススメ度:★★★




寂聴さんファンです 2006-03-05
面白くてさらっと読めました。僧侶でもあり小説家でもある、寂聴さんの小説についての主張を、詠美さんがじっくり聞いている感じです。エイズ患者の青年との交流のエピソードや、恋人の死、文学界の裏話など、寂聴さんも山田さんもドラマティックな人生だなあと思いました。

年代は違えど女流作家、意気投合 2005-07-11
2000〜2002年に4回雑誌の対談を行っていて、それを再編集したものです。寂聴さんと詠美さんは親子ほど年が離れているけど、女流作家として思うこと、男性のこと等を対等に対談しています。
瀬戸内寂聴氏、山田詠美氏の事が好きな方なら一読する価値ありと思います。

山田詠美ファンなら。 2003-07-17
山田詠美さんが大好きで、買いました。
でも、表紙にもあるように山田詠美さんは「聞き手」なんですね。
確かに山田詠美さんの新たな側面が少しは見えた感じもしますが、
山田詠美ファンなら読む必要はないかも知れません。
瀬戸内さんが主に語っている、という形で、
文学論に終始しています。


さらに詳しい情報はコチラ≫


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マグネット (幻冬舎文庫) |山田 詠美

マグネット (幻冬舎文庫)マグネット (幻冬舎文庫)
山田 詠美
幻冬舎 刊
発売日 2002-04
オススメ度:★★★★




オトナの女になること 2009-05-05
罪の意識を持つということは洗練されるひとつの方法

体の奥底にあるずれた瓶の隙間から流れ出るもの

ひっそりと皮膚の内側に塗られ、特定の男によって抽出される


大人の女にならずにいられない。AMY作品。

罪と罰 2008-03-13
罪とは、罰とは何か。様々な場面で「常軌を逸した人」と「そうでない人」が描かれていますが、誰もが「常軌を逸する」可能性を秘めている事を指摘しています。
最初からあとがきに至るまで、傑作揃いの短篇集です。

紙一重の人生… 2006-09-28
9つの短編集です。

中でも最初と最後のストーリーに心惹かれたので、ちょっと書きます。


最初のストーリーは「熱いジャズと焼き菓子」

私たちは、きっとみんな、つき合っている人とは、

他の人が入り込まない個人的な一対一のつき合いと、

社会の一部である人間同士としての、他人や社会をも巻き込んだつき合いと、

両方の立場をとりながら、接していると思うんです。

でも、そのバランスって崩れるときがあるかもしれない。

そうなったとき、

社会を捨てその人との恋に生きることと、

社会性を失わず、道徳と倫理に従って冷静に行動することでは、

大きな違いがあるようで、実は紙一重。

女性はたいがい、相手の一言によって、前者にも後者にもなれるんじゃないかな。

きっと私も、普段は毒のない良き市民をしているけれど、

相手によっては…???、なんて考えてしまいました。


最後の話は「最後の資料」という

著者・山田詠美さんの身内の方が登場する実話です。

著者の身辺や、実際の考え方、もののとらえ方が見えて

とても興味深いです。


さらに詳しい情報はコチラ≫


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A2Z (講談社文庫) |山田 詠美

A2Z (講談社文庫)A2Z (講談社文庫)
山田 詠美
講談社 刊
発売日 2003-01
オススメ度:★★★★




ひたすらかっこいい 2006-11-19
山田詠美の文章が好きで、気づくと夢中になっていつも一気に読んでしまう。

この作品も「詠美節」が全開。

彼女の作品が好きな自分は読んでいて気持ち良かったけれど

同時に少し物足りない気もした。

主人公と夫との関係、恋人との関係、

面白いし納得できる部分もあったけれど、

はたしてここまでシンプルにいくものだろうかと

ちょっと疑問も持ってしまった。



老練な書き手だが… 2006-07-18
最初に断っておくが、私はこの作者の小説をあまり好きでない。

文章は読みやすく、語彙のセンスも卓抜、構成力にも優れているが、

表現されている思想が

あまりにも露骨な選良意識と蔑視感情、

幼稚な自己顕示欲で埋め尽くされているからだ。

本編は途中まではそうした悪癖が上手く抑えられており、

反感を持たずに読めた。

主人公と若い恋人との照れ隠しめいた応酬も

リアルで共感の持てるものに仕上がっている。

だが、主人公と同性の親友の会話の辺りに

ファンの人にはそれこそが魅力なのかもしれないが

この作者の良くない部分がまた出てきてしまっている。

「雑誌に載ってるようなマニュアル通りの恋愛しか

できない若い女たちとは違う私たちは大人のいい女」

という優越感に集約される女性二人の自意識に

逆に幼稚で大人になりきれない心象が露呈している印象を受けた。

「三十代も半ばの編集者や大学の先生ってこんなに暇なのかしら?」

と白けた感慨さえ生じた。

主人公夫妻がそれぞれ異なる出版社に勤める編集者だという設定が、

物語の根幹を成す重要な設定であるにも関わらず、

仕事の描写にあまり現実味が感じられない点も気になった。

「仕事ではライバル」である夫婦の葛藤が

所詮感情面に留まる綺麗事の範疇を逸脱せず、

食い扶持を稼ぐ仕事で争う緊張感や切迫感に乏しい。

作者の理想や美意識を優先して、

主人公夫婦をせせこましい現実に囚われない造型にしたいのかもしれないが、

主軸となる設定に嘘っぽさを感じさせるやり方は率直に言って手落ちだと思う。

尚、この作者の作品は概して、作中の主人公と作者自身の思想がほぼイコールの関係にあるが、主人公が文字を扱う職である本編では特にその傾向が強い。

それゆえ、主人公が夫からも深い部分で必要とされ続け、

若い恋人からも新進の作家からも魅力ある女性として扱われる展開から

自己の分身たる主人公を不要に甘やかす作者の捩れた選良意識が覗く様で鼻持ちならない。

初めての山田詠美 2005-12-06
オランダとスペインを旅行してたときに一気に読んだ本の一つ。

自分の恋愛に対する考え方は幼稚だなぁと思っていたときに、勉強になるかなと思って手にした本。

初めて読んだ山田詠美の本。


35歳の既婚の女性文芸編集者と同業者の夫、そして年下の男との話。


最初のうちは、とにかく腹が立った。

ムカつく。

自分の恋愛を反省しようと思ってたのに、「おれのが正しい!」とか思った。

「『恋って仕様の無いものだと思うよ、私は』

『格好悪いよな』

『成生もそう思う?』

『うん。だって主人公のつもりになっちゃうんだぜ。柄にもないのにさ。美しい夕暮れの中で、切ない思いを抱えているおれ、なんてね、あ、涙、でてきた』

そういって、成生は、笑いながら泣き真似をするのだった。考えてみれば、恋愛小説の主人公は、いつだってその気だ。照れることを知らない。私たちは照れる。けれど、そうしながらも、主人公の役を降りない。」

どろどろした不倫小説じゃなくてさばさばしてるのはいいが、句点の多い甘っちょろい言い回しと、この年下男ってやつが気取っててムカつくなぁ、とか思いつつも洗練された年上女性に惹かれながら読み進む。

と、後半の展開は秀逸。

上手くいっていたようにみえた恋愛の裏で、実はマイナス要素が着々と積み上がっていて、些細なことからそれが表立って呆気なく壊れてしまう、感じが巧みだと思った。

というかそういうことが、自分の一番学ぶべきトコだったんだろう。

そして後半のその非常事態で、言葉や理屈で話を整理していく主人公の姿勢が泣ける。


「私は、つき合い始めの頃に、月を一緒に食べようと電話で彼が提案したことを思い出した。あれから、ずい分と長い時間が流れたような気がする。息を飲むほどに新鮮だった彼の言葉の数々は、もう私の耳に慣れている。彼もまた、同じように感じているのだろう。・・・こんな自分、好きじゃない。私は、そう思った。自己完結した世界の中だけで自分を好きでいられる程、私は強くないのだ。私は、いつも他人の手を必要としている。それも、一番、近いところにいる他人の手を。ぼくの好きなきみ。私は、自分がそれに値する者であるのを、いつも感じていたいのだ。」


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Love Stories |山田 詠美 /鷺沢 萠 /佐藤 正午 /島田 雅彦 /谷村 志穂 /川西 蘭 /川島 誠 /角田 光代

Love StoriesLove Stories
山田 詠美 /鷺沢 萠 /佐藤 正午 /島田 雅彦 /谷村 志穂 /川西 蘭 /川島 誠 /角田 光代
水曜社 刊
発売日 2004-01-24
オススメ度:★★★★




個性が輝いている 2005-06-13
一冊の中に書かれているのは、全部短編恋愛小説なのに書く作家によってこうも印象が違ってくるのだという事に、改めて実感させられる本でした。山田詠美さんのを読みたっかったのがきっかけでしたが、他の方の作品もとても興味深く読ませて頂きました。特に「イアリング」と「チェルノディルカ」が良かったと思います。
山田詠美さんの恋愛小説を読むといつも『きみはペット』というドラマを何となく連想してしまうのですが、この小説の中の「ぼくの味」もまさにそんな感じのお話でした。

角田光代の賞味期限。 2004-07-20
角田さんの小説は昔から読んでいるが、この人はどんどんうまくなっていく。彼岸と此岸のあわいでたたずむ人(普通っぽいが普通でいられず、かと言って突き抜けることもできない人)の姿を描き続けているが、それを語る文章力も構成力も抜群に練れている。この手の小説は下手をすると鼻につく場合があるが、筆力のおかげでその弊を逃れている。
このアンソロジーに入っている「猫男」(単行本初出)も、まさに角田光代的な一編。彼女の小説のあらすじを書こうとすると陳腐になるのでここでは控えるが、主人公の一言だけぜひ紹介したい。
「恋人の強さを、弱さをにくんでいるその強さを、ときとして私もまたにくむ。けれど私が好きになるのは、きまって彼のような男なのだ。自分の食い扶持をきちんと稼いで、身綺麗にして、おいしいものを食べて、労働の合間には休暇を得ることが当然と思い、穴ぼこに足をとられないよう、そのことだけにほとんどの意識を集中させつつも、前を向いて足を踏み出す彼のような男なのだ」
角田光代は、ワインならまさに今が飲みごろ。ぜひ読むべし。でも、5年後はもっとおいしくなっているだろうな。

追悼・鷺沢萠さん。 2004-05-08
自分と同世代の作家である鷺沢萠さんが亡くなった。彼女のデビュー当時からの読者としては、残念のひとことしかない。そして、これからは作品を発表できない鷺沢さんに対して今後自分ができることは、過去に発表された作品を読み続けることしかないと思った。追悼の意味をこめて、初期短編「誰かアイダを探して」が収録されている本書を手にとった。改めて、彼女の才覚を感じた。最近の〈ハートフル〉な話も好きだが、やはり鷺沢萠の真骨頂は初期の〈青春もの〉にあったと思う。きらきらしていて、読みながら胸が痛くなった。もう一度、こういう作品を書いてほしかった。


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ファッション ファッショ マインド編 |山田 詠美 /ピーコ

ファッション ファッショ マインド編ファッション ファッショ マインド編
山田 詠美 /ピーコ
講談社 刊
発売日 2005-09-16
オススメ度:★★★★




ファッション以外も、もちろん面白いです。 2009-01-03
詠美とピーコの毒舌が軽々と読めるこの本は、くだらない「自分探し」や「負け犬」とかをすべて一刀両断。要は、中身なのということを伝えてくれます。

なにかに迷った時に読むと面白いでしょう。特に何も迷ってなくても、自分の立ち姿を鏡に映して見直すきっかけとなります。

写真が欲しかったなあ 2007-03-29
友人から借りて読んだ本。


某ファッション雑誌の連載対談だとは知らず読んだけれど、

こういう対談は大いにやって欲しい。

そして、いわゆる何も考えず流行りしか追わない

日本人のファッションスタイルをどうにかして欲しい!


しかし、その雑誌で載っていただろう写真も載せて欲しかったな。なので★4つ。





厳しくも優しく面白く 2005-10-11
前回も買ったので勿論今回も買いました。
ピーコさんのファッションチェック・センスと山田詠美さんのファッションチェック・センスがいい具合に混ざっています。
流行りを変な風に着ている人を斬ります。
そして基本的なファッションのポイントも教えてくれます。
雑誌掲載が終わってしまったということで、この本ももう続きが出ないのかと思うとちょっと寂しいです。


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